バレエ発表会の舞台裏のお手伝いを担当することになったお母さん方に、
まず覚えてもらいたいのが、楽屋から舞台袖への動線です。
プログラムの構成や、演目のルールなどがあって、
そのダンサーがどちら側の舞台袖から出てきて、
どちら側の舞台袖へはけていくのか。
これらは、お稽古の段階でしっかり決められており、
先生や子どもたちは、それをもとに練習をしています。
でも、小さい子供達は、稽古場では間違えなくても、
広い舞台に来るとどちらかわからなくなることが非常に多いです。
そのため、まずは、お母さんたちが、
舞台上手袖と舞台下手袖を間違えないように把握しておくことが大事です。
そこで今回は、「舞台袖」や「バレエ発表会の親の仕事」について詳しく解説していきます!
舞台袖ってどこ?舞台の上手袖・下手袖とは?
舞台袖とは、舞台の両側にある幕や壁で覆われたエリアのことです。
俳優や舞台スタッフが舞台上で活動する前や後に、ここに待機します。
また、舞台の「上手袖と下手袖」は、舞台袖の内部における位置を示します。
客席から見て向かって右側が、舞台上手(かみて)
客席から見て向かって左側が、舞台下手(しもて)
ですね。
舞台袖内には通常、待機エリアや出入口などがあります。
あ、そうそう。
どこのホールの舞台も、楽屋廊下から舞台袖に入るときの大きくて重い扉に、
「舞台上手袖」「舞台下手袖」とか表示してありますので、安心してくださいね。
【子供のバレエ発表会の誘導お手伝い】舞台袖での人数チェックと動き方
しかし、頭ではわかっていても、じっさい舞台に立ってしまうと、
方向が逆になるので、どっちがどっちかわからなくなってしまうことがあります。
だから、「自信満々で反対側の袖にスタンバイしてしまう」子供ってけっこう多いんです。
そこで、もしあなたが、バレエ発表会の裏方スタッフとして誘導係の担当になったら、
舞台袖での人数チェックを行うと良いです。
「どの演目で上手側に何人、下手側に何人スタンバイする」
などという情報をまとめた資料が教室で配られると思いますので、
それを見ながら人数をチェックしてあげましょう。
少し大きくなれば、
子供のほうから「○○ちゃんがいない。」と言ってくると思います。
楽屋にまだいないか、トイレにいってないか、
反対側の袖に行ってないかを確認して所定の袖まで誘導してあげましょう。
もし、「着替えが間に合っていない」「おトイレに行っていて出番に間に合わなそう」
という場合は、アシスタントの先生や、
舞台監督さんまたは舞台スタッフさんにすぐに伝えれば対応してくれますので、
慌てなくても大丈夫ですよ。
子どものバレエ発表会。舞台袖にはけるとは?
「舞台袖にはける」とは、舞台から舞台袖に退場することを指します。
先ほどもお話したように、舞台袖は舞台の両側にあります。
子どもたちは、舞台上での演技やパフォーマンスが終わった後、
舞台袖に戻ってきます。
ここで、注意が必要なのが、同じ上手袖といっても、
袖幕が3枚も4枚もさがっていることです。
何枚目の袖の後ろから出るのか、などは稽古の段階で、
「1番の袖の後ろ」とか「2番の袖の後ろ」
などという呼び名をつけて練習をしています。
例えば、上手下手それぞれに、
1番の袖の後ろに2人
3番の袖の後ろに2人スタンバイ
計8人が音楽と同時にみんな出る、場合
先に2番の袖から4人出て、
曲の途中で3番の袖から2人出る場合など、演出はいろいろあります。
事前資料でチェックしつつ、
リハーサルでお母さんたちも確認することはたくさんあるんですよ。
大変ですが、バレエ発表会の大事な裏方の仕事です。がんばってください。
照明が眩しくて舞台袖にはけるのが難しいときの対策はこちらをどうぞ!
【子供のバレエ発表会の舞台裏】ママたちの仕事と動き方
実はバレエの発表会は、
お母さん達の力なくして成り立たない大イベントなんですよ。
お母さんたちの仕事は大きくわけて2つあります。
「当日受付、チケットもぎり、客席誘導」などの表方。
それから
「子供達の着替え、本番中の誘導、子供達の世話」の裏方です。
いまからお話するのは、舞台裏の内容です。
【子供のバレエ発表会リハーサル】ママたちの仕事と舞台裏
一番大変なのは、場当たりと呼ばれるリハーサルの日です。
「先に3部をやってから次に1部をやって、最後に2部をやります」とか、
「もう一回今のところを復習するので衣装をつけて舞台に戻ってください」とか、
先生からいろいろなことを言われます。
楽屋や舞台袖に待機しているお母さんたちも、
急いで次の衣装に着替えさせたり、
着替えたのにもう一度と言われてまた着替えさせたり、大忙しです。
リハーサルの日は丸1日かかるのです。
お弁当の手配などもしなければなりませんし、
お弁当を食べるためには子供達の衣装を汚さないように着替えさせないといけません。
リハーサル後半になると、小さい子供達は疲れたり、
飽きたり、集中力も低下して不機嫌になります。
中には眠くて泣きだしたりする子もいるので、
そのような小さな子をなだめたりおだてたりしていると、
舞台に送り出すお母さんたちもかなりへとへとになりますよ。
【子供のバレエ発表会本番当日】ママたちの仕事と舞台裏
バレエ舞台裏での一番大きな仕事は、衣装の着替えとヘアセットのフォローです。
メイクはアシスタントの先生がやってくれたりしますが、
ベースメイクまではお母さん方の仕事になる教室もあり、状況は様々です。
ヘアセットは、基本のおだんご(シニヨン)のあとに、頭飾りのティアラをつけたりしますが、
これらはすべて衣装と一緒にレンタルしてあり、役によってひとつひとつデザインがちがいます。
レンタルしたものは発表会後に返却をするので、これらをなくさないように管理し、
間違えないように子供にセットしてあげます。
バレエ教室は小さい子だと3歳ぐらいから発表会に出ます。
着替えをするにも、おトイレへ行くにも、
お母さん方の付き添いが必須ですよね。
また、年長さん小学校低学年ぐらいになると出番が複数回あったりするので、
ヘアセットを変えたり、何度も着替えをしたりします。
舞台袖にはアシスタントの先生がついている場合もありますが、
舞台袖は暗くて危険な場所もたくさんありますから大人の見守りが必要です。
出番のひとつ前までには、
着替えをすませて所定の場所にスタンバイしなくてはなりません。
それらを誘導してあげるのもお母さんたちの大切な役割になります。
まとめ
舞台袖は舞台の両側にあり、俳優やスタッフが活動前後に待機する場所です。
上手袖は客席から見て右側
下手袖は客席から見て左側に位置します。
舞台袖内には待機エリアや出入口があります。
舞台入り口には「舞台上手袖」「舞台下手袖」と表示されています。
また、バレエ発表会の舞台裏では、お母さんたちの重要な役割があります。
リハーサルでは、子供たちの衣装やヘアセットの手助けをし、
本番当日は着替えやヘアセットのフォローを担当します。
舞台袖での子供たちの待機や誘導も大切な仕事です。
リハーサルや本番中は、子供たちの疲れや気持ちの変化に対応しながら、
スムーズな進行をサポートします。
舞台袖は暗く危険な場所もあるため、大人の見守りが欠かせません。
お母さんたちの努力が、子供たちの輝くパフォーマンスにつながるんですよ。