バレエ白鳥の湖の衣装を徹底解説!男性ダンサーの白タイツ問題も | 【自分に向いている仕事】を見つける方法

バレエ白鳥の湖の衣装を徹底解説!男性ダンサーの白タイツ問題も

スポンサーリンク
AD

「白鳥の湖」の衣装の花形は、

なんといってもたくさんの白鳥たちの白い衣装です。

 

チュチュは、しっかりと外側に広がったクラシックチュチュで、足を長く見せます。

白いチュチュは、他にもたくさんありますが、

「白鳥の湖」のときは、飾りは少なめでシンプルなものが多いです。

 

また、白鳥さんが忘れてはいけないのが頭かざりです。

頭飾りが少しモフモフしているのに合わせて、

胸元にも、ふわふわした素材が使われている衣装も多い印象です。

 

今回は、バレエ発表会の舞台スタッフとして活躍してきた著者が、

バレエ白鳥の湖の衣装について徹底解説していきます。

男性ダンサーの白タイツが受け入れられない人も、

この記事を読むと見方が変わるかもしれません!

 

スポンサーリンク

バレエ白鳥の湖の衣装が白い理由と、男性ダンサーの白タイツが苦手よね問題

「白鳥の湖」においてメインの場面は、夜の湖です。

明るい照明の下でも白い衣装は美しいのですが、

薄暗いブルーの照明のなかでもこの白い衣装は非常に映えるのです。

 

照明も薄暗いシーンが多いのが特徴です。

その薄暗い照明のなかに、

真っ白い衣装をきた白鳥たちがたくさん出てくる「湖の情景」のシーンは

とても幻想的で美しいものですよ。

 

そもそもこの物語は、

悲劇のヒロイン白鳥オデットとジークフリート王子が白チーム。

対する悪魔ロットバルトと黒鳥オディールが黒チーム。

というビジュアル的にも非常にわかりやすいお話の構成になっています。

ですので、王子の衣装も基本的に白い衣装に白タイツということになります。

 

バレエがどうしてもちょっとダメだな~という人の意見のなかで根強いのが、

この男性の白タイツがどうも受けいれられない、問題。

確かに、上半身はわりと豪華なのに、ジャケットの丈が異様に短く、

そして白タイツは違和感が半端ないし、

ズボン履き忘れた??みたいな滑稽な恰好に見えるようです。

 

確かに不自然ですよね~。

これはバレエが足を魅せる踊りである事に起因しています。

 

女性は足を美しくみせるためにトウシューズをはき、

チュチュを着るようになりました。

男性のタイツ姿も、足の筋肉をしっかりと見せるために確立しました。

バレエの足の動きって、太ももから足がスタートするんじゃなくて、

お尻の動きからすでに足がはじまっている感覚なんですね。

 

男性はとくに力強いジャンプなどの動きが多く、

お尻の筋肉も足の筋肉としていっしょに見せる、という意味合いなんだと思います。

白いタイツだから余計に違和感なのかもしれませんね。

しかし、バレエに出てくる「王子」と名のつく役の多くは白タイツなので、

そこは慣れるしかないのかもしれません。

 

対する黒チームの衣装はとにかく黒!

クラシックバレエで黒いチュチュといったら、

サタネラか黒鳥オディールか。というくらい

黒いチュチュって少ないのです。

 

黒鳥オディールは黒一色に豪華な金の飾りが入っているのが特徴です。

悪魔チームの親分であるロットバルトも全身黒です。

こちらは黒タイツなので白タイツの王子と比べると違和感は少ないかもしれません。

 

ロットバルトはさらに黒い羽根のついたかぶりものや、

マントを身に着けていることが多く、

衣装だけ見ても非常に個性的なキャラクターであることがわかります。

 

スポンサーリンク

 

白鳥たちの耳あてのような頭飾りの視覚効果は、顔痩せ⁉️

「白鳥の湖」を白鳥の湖たらしめているのが、

オデットをはじめ白鳥たちがつける頭飾りです。

この髪飾りをつければ、もう「白鳥」しかないでしょ!とわかる一品です。

これは、わりと世界共通的なデザインではないでしょうか。

 

バレエではよくティアラをつけているのですが、

この頭飾りはティアラよりも存在感があります。

うなじからぐるっと頭の上のほうまでのびた、モフモフの耳あて、といった感じです。

初めて観る方はちょっと違和感を感じるかもしれませんが、

見慣れてくると、これがとにかく可愛いのです。

 

さらに、この飾りをすることによって、顔の輪郭が細長くなる印象をあたえ、

薄暗い湖面の情景のときも頭の白いラインを際立たせるので、

より白鳥っぽく見えます。

きっとこのような視覚効果をねらって、

現在のデザインになったのではないかと思われます。

 

実際に舞台で2幕のコールドバレエ(群舞)を

ご覧になったことのある方はわかると思いますが、

ダンサーたちのシルエットが本当に白鳥に見えてくるのです。

 

そして、白鳥役のダンサーたちの振り付けは首の動きも重要なポイントになっており、

首の角度ひとつをとっても非常に計算されているのです。

頭飾りの効果とあいまって、

ダンサーたちの動きがより白鳥の群れのように見える、というわけです。

 

まるで美川憲一⁉️黒鳥ロットバルトの衣装は黒い羽根つきマントでド派手に!

 

「白鳥の湖」の登場人物のなかでも、

最も個性的な衣装を身に着けているのが、

悪魔の親分である、ロットバルトです。

 

作品の構成によって異なりますが、

第1幕の前にプロローグを付けている演出があります。

そのプロローグで登場するのが、ロットバルトです。

 

悪魔であるロットバルトが、オデットという美女を捕えて白鳥にしてしまいました~

という物語の発端を描いているのですが、

とにかく冒頭なのでロットバルトの印象が強烈に残ります。

さらに、ロットバルトの衣装が派手であればあるほど、プロローグは見ごたえがあります

初めてバレエをご覧になる方なら、「うわ~!なんだ?あいつはっっ!」という感じですね。

 

よく悪者の手先にはカラスがつきものですが、

ロットバルトはカモ科の黒鳥です。

黒い羽根をあしらった頭飾りと黒い羽根付きのマントを着ていることが多いです。

わかりやすく端的に説明するならば、

美川憲一さんが似合いそうな衣装、です。

 

もちろんロットバルトも、バリバリ動き回って踊るので、

マントの下は黒タイツと上半身もピタッとした格好です。

黒い羽根のたくさんついたマントは

けっこう見た目重そうで動きづらそうなのですが、

バサバサと翻しながら踊る姿が印象的です。

 

オデットやオディール、またジークフリート王子は、

たいていどの作品でも、王道な衣装を着ていることが多いので、

個性あふれる衣装を見るならだんぜんロットバルトです。

今度、舞台をご覧になる機会があれば、

是非ロットバルトの衣装に注目して観るとまた面白いかと思います。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

衣装に注目するのもバレエを楽しむひとつの入口でもあります。

 

男性の白タイツがどうも苦手だという人の意見、

非常に共感する部分でもあります。

わたしも、バレエのスタッフの仕事をするまでは、

男性のタイツ姿は滑稽だと思っていました。

 

でも、何度も何度も身近で観ているうちに気にならなくなりました。

タイツのことよりも、

男性ダンサーの跳躍力のすごさや技の素晴らしさなどに目を奪われるようになります

ですので、とりあえず何回か舞台を観てみるのもよいかと思います。

 

また、今回は古典作品でもある「白鳥の湖」のお話でしたが、

男性白タイツ姿は、とにかく古典作品に多くみられます。

苦手意識がある方は、古典作品ではなく、

現代の創作バレエやコンテンポラリーなどから先に鑑賞してみると、

固定概念が覆されてよいかもしれません

 

日本のカンパニーでも

非常に面白い作品を上演しているバレエ団がたくさんありますので、

ぜひ一度生の舞台を観にいってみてくださいね。

 

タイトルとURLをコピーしました