人と話すときに顔がこわばる…ストレスではなく【表情恐怖症】
仕事で人前で話すとき、あるいは日常生活で人と話すときに、顔がこわばったり引きつったりすると、すごく恥ずかしいですよね。
特に、相手の表情に対する恐怖心や「自分はどう思われているか」について敏感になると、顔がこわばってしまって、ますます緊張を感じることがあります。
この症状は一般的に「表情恐怖症」として知られ、ストレスや不安とは異なる独自の特徴を持っています。
ここでは、表情恐怖症とは何なのか、
表情恐怖症とストレスの違い、
人と話すときに感じる極度の緊張を【根本的に改善】する方法についてお話します。
表情恐怖症とは?他人や自分の表情に対する異常な恐怖や不安感
表情恐怖症とは、自分や他人の表情に対する異常な恐怖や不安感を伴う症状です。
症状としては、顔のこわばりだけでなく、声の震えや手の震えにも悩むこともあります。
この症状が顕著に現れるのは、仕事の発表やスピーチなど大勢の観客や人前に出る場面です。
初めて会う人や久しぶりに会う友人と話すとき、気になる異性と会話するときや少人数でのグループトーク中に、口元が引きつったり顔がこわばることもあります。
一度顔がこわばると、人の目が気になったり口元の震えがバレていないか不安になり、さらなる緊張が襲ってきます。
声の震えや手の震えが現れることもあります。
会話に集中できず、恥ずかしさや失敗体験を重ねることで、ますます人と話すことに困難を覚えるようになるのです。
大勢の前での失敗体験が「トラウマ」を引き起こし、深層心理レベルで傷を残す
筆者も、人前で話す時の、顔のこわばりや口元の引きつり、小刻みな頬の震えに悩まされてきました。
もともと緊張しやすい子どもでしたが、元をたどれば、
小学校卒業式の返事で「声の裏返り」を経験したことに行き着きます。
大勢の観客がいる前で、親が見ている前で、
緊張のあまり声が裏返り「変な返事」をしてしまったのです。
泣きそうでした。
とても情けなくて恥ずかしくて、消えてなくなりたいほど深いダメージを受けました。
その後の人生において、発表やスピーチ時に顔のひきつりが出るようになったのは、
卒業式での「声の裏返り」というトラウマ体験が、深層心理レベルで心の傷を残したからなのだと、今ならわかります。
人前や人と話すときに顔がこわばる。表情恐怖症の4つの特徴
人前で話すときや会話するときに顔がこわばる原因となる「表情恐怖症」の主な特徴は以下の通りです。
他人の表情への過剰な注視
人前や人と話すときに相手の顔に過度に注意を払い、その表情に対する異常な敏感さを持ちます。これにより、相手の表情が恐怖や不安を引き起こすことがあります。
極端な自意識過剰
表情恐怖症の人々は、自分の表情が相手にどのような印象を与えているかについても過度な自己意識を持ちます。これが、会話が滞る原因となることがあります。
コミュニケーションの困難さ
表情恐怖症になると、他人とのコミュニケーションが難しくなり、会話を避ける傾向があります。顔のこわばりや適切な表情を返すことが難しいため、対人関係において問題が生じます。
社会的孤立
長期間にわたり表情恐怖症を引きずる場合、社会的孤立感やうつ病などの精神的な健康問題が発生する可能性があります。
人と話すときに感じる極度の緊張の対処法
自信を持って人前で話すためには、以下の対処法が役立つことがあります。
リラクセーション技法
深呼吸、瞑想、プログレッシブ・マッスル・リラクセーションなどのリラクセーション技法を学びましょう。これらの技法は緊張を和らげ、顔のこわばりを軽減するのに役立ちます。
自己認識と自己受容
自己意識を減らすために、自分自身を受け入れる練習をしましょう。完璧である必要はなく、誰もが失敗することや緊張することがあることを認識すると、心が軽くなります。
コミュニケーションスキルの向上
コミュニケーションスキルを向上させるために、話し方講座等のロールプレイングやトレーニングセッションに参加してみるのも良いです。安心して人と話せるように自分のスキルを高めましょう。
認知行動療法 (CBT)
CBTは表情恐怖症の治療に効果的なアプローチです。この療法では、不安を引き起こす思考や信念を変え、新しいコミュニケーションスキルを習得するためのトレーニングが行われます。
専門家の支援
心理療法士や精神科医の協力を得ることは、表情恐怖症を管理し改善する第一歩です。専門家は、あなたの症状を評価し、適切な治療プランを提供します。
緊張の克服に「場数を踏む」のは逆効果!【根本的に改善する方法】
「場数を踏めば、緊張を克服できる」
という話を、あなたも聞いたことがあるかもしれません。
恐怖に対して徐々に慣れるために、恐れている状況に自分をさらす「暴露療法(場数を踏む)」というものがあります。
緊張の程度が軽い人であれば徐々に自信をつけることができますが、過度の緊張に悩んでいる人にとって「場数を踏め」は逆効果です。
しかし、極度の緊張に陥っている方が、何の指針もなしに場数を踏んでしまうと、
↓
自分を責めることが習慣化し、
ストレスが高まって緊張による症状がひどくなる
↓
さらに自分を責める
という、悪循環に陥ってしまうのです。
緊張による顔のこわばりは、人前で話すことに非常に強いストレスを感じる「あがり症」の一種です。
場数を踏むことで、ますますひどくなる可能性があります。
では、どうすればいいのでしょうか?
それは、
潜在意識を書き換えて、根本から
あがり症を改善することです。
詳しくはこちらをどうぞ。
5分~60分程度で「あがり症」を改善!?人前での極度の緊張を【根本的に改善する方法】
表情恐怖症とストレスの違い
表情恐怖症(Facial Expression Phobia)とストレスは、異なる心理的な状態であり、症状、原因、影響が異なります。
以下、それぞれの違いについて説明します。
症状の違い
表情恐怖症は、他人の顔や表情に対する異常な恐怖や不安感を特徴とする症状です。
主な症状には、他人の顔を過度に注意すること、相手の表情を読み取ることに対する異常な敏感さ、他人とのコミュニケーション中に顔がこわばることが含まれます。
ストレスは、様々な状況や要因によって引き起こされる一般的な心の状態で、身体的、感情的、認知的な反応を伴うことがあります。
ストレスの症状には、不安、緊張、イライラ、身体的な不調(頭痛、胃の不快感など)、睡眠障害などが含まれます。
原因の違い
表情恐怖症の原因はまだ完全に解明されていませんが、遺伝的要因、神経学的要因、過去のトラウマとの関連が考えられています。
主に他人の表情に焦点を当てた症状が強調されます。
ストレスは、様々な要因によって引き起こされます。仕事のプレッシャー、人間関係の問題、経済的な不安、環境の変化、健康問題などがストレスの原因となります。
影響の違い
表情恐怖症は、主に社交的な状況においてコミュニケーションや対人関係に困難をもたらすことがあります。
顔がこわばることや相手の表情に対する過度な焦点は、社交的なストレスを増加させる傾向があります。
ストレスは身体と精神に広範な影響を及ぼすことがあり、慢性的なストレスは健康問題や心理的な障害(うつ病、不安症状など)を引き起こす可能性があります。
また、ストレスは日常生活全般にわたって生活の質を低下させることがあります。
要するに、表情恐怖症は他人の表情に対する特定の恐怖や不安を中心とした症状であり、社交的なコミュニケーションに関連しています。
一方、ストレスは広範で一般的な心理的な状態であり、さまざまな要因によって引き起こされ、身体と精神に影響を及ぼす可能性があります。
両者の違いを理解することは、適切な対処法や治療方法を選択する際に役立ちます。
人前で話す時の極度の緊張を、ポジティブ思考で和らげる方法
人と話すときの顔のこわばりは、自分自身を励ますポジティブな言葉やアファーメーションを使い、自己信頼を高めることでも和らげることができます。
毎日のアファーメーション
毎朝起きたら、自分に対して肯定的なアファーメーションを言ってみましょう。
例えば、「私は素晴らしい人間です」「自分を信じます」「今日は成功するだろう」といったポジティブな言葉を繰り返し唱えることで、日々の自信を高めることができます。
自己価値感の向上
自分の強みや成功体験を思い出します。
ノートに書き出し、それらを肯定的に評価しましょう。自己評価が向上すると、自信が生まれやすくなります。
他の人との比較を避ける
他の人と比較することは、ポジティブ思考に悪影響を与えることがあります。
自分自身を受け入れ、他人とは異なる独自の価値や強みを認識しましょう。
ストレスを管理する
ストレスを管理し、リラクセーション技法やメンタルヘルスの習慣を導入することで、ポジティブな言葉やアファーメーションが効果的に働く環境を整えましょう。
目標設定と達成
目標を設定することでモチベーションを高めることができます。
達成に向けて前向きな言葉で自分自身を奮い立たせましょう。
失敗を恐れない
失敗は成長の機会です。失敗しても自分自身を責めず、ポジティブな言葉で自己励起し、次回に向けて前進しましょう。
ポジティブ思考は、自己意識を高め、平穏で前向きな心の状態を促すための強力なツールです。
日常生活で継続的に実践することで、自信を持ち、精神的な強さを養うことができます。
以上の方法を実践してみたけれど
改善を感じられなかったり、
効果に疑問を感じる方は、こちらを読んでみてください。
5分~60分程度で「あがり症」を改善!?人前での極度の緊張を【根本的に改善する方法】