「就労支援B型の職員って、ワーママでもやっていけるのかな?」
「子育てしながら働ける仕事がいいけど、福祉の仕事はやっぱ大変かな…」
私は40代のワーママで、福祉の仕事「就労継続支援B型事業所の職員」として働いています。
周りのスタッフも40代のお母さんだらけで、子供が3人以上いるママも多いです。
じっさいに就労支援の現場で働いてみると、求人広告だけではわからなかった「ワーママが働きやすい理由」がたくさん見えるようになりました。
この記事では、就労支援B型職員の働き方について、ワーママ目線でリアルな実態をお伝えします!
就労支援B型の職員に40代ワーママが多い5つの理由【疲れにくい仕事】
就労B型の職員は、転職・再就職のワーママが多いです。
営業や飲食の仕事など、まったく違う業界から、福祉の世界に飛び込む人もいますし、
もともと『介護の仕事』をしていた人が、負担の少ない仕事を探して、就労継続支援に転職して来るケースもあります。
なぜワーママは就労B型の職員を選ぶのでしょう。
その理由は、子育てと両立しやすい環境が整っているから!
以下5つの理由をくわしくお話しします。
勤務時間が働きやすい(日中がコアタイム)
就労継続支援B型事業所は、障害を抱えた利用者さんが、「働くために」通っています。
利用者さんの通所時間は、基本的に平日の朝〜夕方。
そのため職員の勤務時間も、
フルタイムなら「8:00〜17:00」や「8:30〜17:30」が中心。
パートなら「9:00~15:00」や午前中だけなど、家の都合に合わせて働けます。
私も16時台には帰る勤務スタイルなので、通勤ラッシュに巻き込まれず、さっさと家に帰れるのがいいですね。
夜勤や遅番もないので、子どもの学校や習い事との両立がしやすいのが嬉しいところ。
「帰宅してすぐ夕飯づくりに取りかかれる」
「夜を、家族とゆっくり過ごせる」
そんな生活リズムを持てるのが、子育て世代にとって大きな安心ポイントです(^^)
▼就労B型職員の1日の過ごし方はこちらをどうぞ!

週末休みや長期休暇をとりやすい(開所は平日のみ or 土・祝日は交代)
就労B型の開所日(曜日)は、事業所によって異なりますが、
平日のみの事業所もあれば、土曜や祝日に開所している事業所もあります。
とはいえ、土曜や祝日は、利用者さんは希望者のみ出勤するため、平日より人数が少ないのが一般的。
このため、土曜・祝日に開所している事業所でも、職員は交代で出勤すれば足りる、というケースが多いです。
また、週末に働いた際は、平日に振り替えて休めるよう調整しますので、
「平日に休みが取れるので、用事を済ませたり学校行事に参加できていい」という声も聞きますよ。
私も、まさにその理由で「週休3日」で働いているんです。
平日はなんだかんだ予定が入りますし、副業も続けたかったので、週休3日はちょうどいい働き方だなと思っています。

また、就労B型の長期休暇は、お盆や年末年始など1週間程度お休みになる事業所が多いです。
曜日の並びが良いと「9連休」とか長いお休みを取れることもありますよ!
急な休みをとりやすい(融通のきく仕事)
子どもがいると体調不良で急に休むこともよくありますが、
ありがたいのは、シフト変更や穴埋めを強いられない(強いられにくい)こと。
私の職場では、朝に「子どもが体調不良のためお休みします」と、LINE Works(仕事用のチャットアプリ)で連絡するだけでOK。
送迎の担当変更などの調整は、出勤しているスタッフで対応してくれるので、自分で代わりを探す必要もありません。
「シフトに穴を開けたら代わりを自分で探さなきゃ」というプレッシャーがないのは本当に助かりますし、メンタルにも良いです。
ワーママが多い分、「子育て中はお互い様」という雰囲気があるので、無理せず休めるのはありがたいですね。
これは、うちの職場に限った話ではなく、
就労支援B型の仕事自体が比較的「シフトに融通がききやすい」傾向があると感じます。
というのも、利用者さんの支援はチーム体制で行われるため、
誰か1人が休んでも他のスタッフでフォローできる仕組みになっている事業所が多いからです。
もちろん事業所によって体制は違いますが、
求人を見ていても、就労B型は「子育て中の方歓迎」や「家庭と両立しやすい」と書かれていることが多く、
福祉業界のなかでも柔軟に働きやすい職場が比較的多いのは事実でしょう。
▼就労B型職員の休日・残業事情はこちらでお話しています。

働く時間を柔軟に調整できるので『小1の壁』も乗り越えやすい
職場のスタッフの中にも、働く時間を調整することで、『小1の壁』をうまく乗り越えているママさんがいますよ。
- 子どもが保育園を卒業するまでは夕方まで働いて
- 小学校に入学したら下校が早いのでお昼上がりで
- 学年が上がったら働く時間を増やしていこうかな
もちろん、事業所の状況が許す限りではありますが、人手不足の昨今。長く働いてくれる人材は貴重な存在です。
このように、就労B型職員に40代ワーママが多いのは、働きやすさに加えて、
子どもの成長に合わせて勤務日数・時間を柔軟に変えることもできるのが大きいんじゃないかなと思います。
体力や精神力がすり減らない(介護や接客じゃない)
就労支援B型に通う利用者さんは、障がいを抱えながらも「働くために」通われています。
基本的に自分で身の回りのことができますし、身体介助を必要としない方も多いです。
利用者さんの作業内容も、障がいの程度に合わせた「軽作業」が多く、重量物や危険物は扱いません。
このため、職員においても体力的な負担が少なく済みますし、
営業や接客業のようにお客様対応で神経をすり減らしたりすることもありません。
また、就労B型には、ほかの「福祉の仕事」から転職してくる40代ワーママさんもいます。
高齢者介護や生活介護(重たい障害を抱えた方を支援する介護の仕事)で、腰を痛めてしまって介護の仕事を続けられなくなったり、
人間関係のトラブルや事業所の方針が合わなくて転職、というケースですね。
まぁ、個人的に「人間関係のトラブル」なんてのはどこ行ったって付いてくるんだから、逃げ切れないと思いますけど、
少なくとも、転職を繰り返した私から言わせたら、
就労B型職員の仕事は、体力的にも精神的にも「疲れにくい仕事」というのは真実です。
その分、就労Bのお給料は安めですけどね…(笑)
▼就労B型職員の「お給料やボーナス」リアルな実例はこちら!

未経験でもウェルカム!(経験や資格は不要)
就労支援の仕事は、特別な資格や経験がなくても始められますし、採用されます。
必要なのは「利用者さんと一緒に働く姿勢」と「サポートしようとする気持ち」。
これまでの職歴や主婦業で身につけた『人柄や生活力』も活きる仕事なので、
40代子持ちの未経験でも安心して挑戦してほしいなと思います。
まったくの福祉未経験で、就労B型職員に応募するなら、最低限知っておきたいこと
私も、福祉はまったくの未経験で、就労B型職員に採用されました。
とはいえ、周りに障がいを持つ家族や知り合いは少なく、あまりに知識が無さすぎると思ったので、
入社前に図書館で、障害者支援や福祉に関する本をドサッと借りて、軽く勉強しました。
(…そんな話を後日、代表に話したら「そんな人いないよー?!」って笑われましたが。笑)
もちろん、本を読んだところで、直接的に役に立つものでもありませんが、
福祉制度や就労支援の仕組みについて多少なりとも理解したことで、
利用者さんや職員同士の話についていきやすくなりました。
もしあなたが、まったくの福祉未経験で求人に応募するのであれば、
- 就労継続支援B型事業所は何をするところなのか
- B型に通う利用者さんはどんな働き方なのか
- 就労A型や移行支援との違いは何なのか
ざっくりでもいいから知っておくと、面接の際に、働き方の質問や確認をしやすくなると思いますよ。
▼就労B型の職員の仕事内容や働き方はこちらも参考にどうぞ!

就労B型職員として働き始めてから「介護職員初任者研修」を受ける人も
また、就労B型の職員として働いている人の中には、
サービス管理責任者を目指したり、「福祉や障がいについて理解を深めたい」と感じるようになって、
「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」などの研修に参加する人もいます。
これらの研修費用は会社で一部負担してもらえたり、国や自治体が提供する助成金・補助金制度を使えることもあるので、要チェックです。
▼介護無資格・未経験なのに、初任者研修すっ飛ばして実務者研修に参加した『ムボーな体験談』はこちら!

うちの職場は「サービス残業なし」だけど…事業所によりけりが実態。
福祉業界には「残業が多そう」というイメージもあるかもしれませんが、
少なくとも私の職場では、サービス残業はなし!
定時を1分でも過ぎると「〇〇さん、過ぎてますよ!」と声がかかるくらい徹底されています(笑)。
逆に、「今日は仕事も落ち着いてるので、もう上がっちゃってください〜」と早上がりを促されることもあるんです。
しかも、固定給だからお給料が減るわけでもなく、もはや“サービス早退”…!
就職氷河期世代で、長らくブラック企業のお世話になってきたアラフィフの私にとって、
今の職場環境はとてもホワイトですし、恵まれているなと感じます。
もちろん、すべてのB型事業所が同じ環境とは限りません。
ほかのB型事業所の話を聞くと、
- 「人手不足で残業や持ち帰りがある」
- 「休むときは代わりを自分で探すルールがある」
- 「納期に間に合わせるために職員がサービス残業することも…」
といった話も耳にします。
だからこそ、求人に応募する際、面接のときに必ず確認してほしいのは、
- 急なお休みのときの対応(自分で代わりを探す必要はあるか?)
- 残業はあるか?残業代は出るのか?
このあたりのルールです。
求人票や広告だけでは、職場のリアルな雰囲気は絶対に分かりません。面接や見学でしっかり確認しておくと安心です。
▼「働きやすい職場を見分ける質問リスト」はこちらにまとめました。

まとめ
今回は、就労支援B型の職員には、40代ワーママが多い理由についてお話しました。
その理由は…
-
勤務時間が日中中心で生活リズムが整う
-
週末休みや長期休暇も取りやすい
-
急な休みにも対応できる体制がある
-
介護や接客に比べて体力・精神面の負担が少ない
-
未経験からでも挑戦できる
こうした「子育てと両立しやすい環境」が整っているからなんですね。
子育ても仕事も無理なく両立したい方にとって、就労支援B型の職員はおすすめの働き方です。
もちろん事業所ごとにルールや雰囲気は違います。
求人や面接でしっかり確認することで、自分にとって安心して働ける職場が見つかりやすくなりますよ。