「就労支援B型って、休みは取りやすい? 残業は多いの?」
転職前の私は、ここがいちばん気になっていました。
結論から言うと――これは事業所による。
うちの職場では、職員は休日はもちろん有給もきっちり取るし、基本的に残業なし。
さらに、私は今『週休3日の正社員』という働きやすい環境で働いています。
一方で、職員が「サービス残業するのは当たり前」の事業所も存在します。
だからこそ、見分け方が超大事です。
この記事では、私のリアルな働き方と、面接で騙された“黒歴史”をシェアしながら、休日・残業の実態とホワイト事業所の見分け方をまとめます。
まずは基本:就労B型の開所日と勤務時間(利用者・職員)
まずは、就労継続支援B型事業所の『開所日と勤務時間』の、一般的なイメージからお話ししますね。
就労B型の開所日:平日のみ or 土・祝開所
就労B型の開所日は、平日がメイン。
事業所によっては、土曜や祝日も開所しているところもあります。
開所日は、事業所によって異なりますので、求人情報やホームページ等で、確認することをおすすめします。
👉 就労B型に通う利用者さん(障がい者さん)は、平日に通う人が多いため、土曜や祝日に出る職員は「交代制(平日に代休をとる)」で働くのが一般的です。
🌱 利用者の勤務時間(一般的な例)
就労B型に通う利用者さん(障がい者さん)の勤務時間は、
- 1日2~5時間くらい(午前だけ / 午後だけ / フル)
- 週3~5日程度(体調や希望に合わせて調整可能)
など『短時間・柔軟な働き方』が基本です。
- 例1:10:00~15:00(お昼休憩あり)
- 例2:10:00~12:00(午前だけ)
- 例3:13:00~15:30(午後だけ)
多くの事業所では、「9:30〜10:00開始」「15:00〜15:30終了」が目安になっています。
👉 利用者さんの働き方は「就労訓練」なので、あくまで無理なく、生活リズムを整えることが大切にされます。
🌿 職員の勤務時間(一般的な例)
職員の勤務時間は、「8:30~17:30(休憩1時間)」などフルタイム勤務が多いです。
職員は、利用者さんの時間(10:00~15:00など)に合わせて、送迎や準備・片付けをするため、前後の時間も勤務するイメージですね。
👉 事業所によっては、パート勤務が可能だったり、シフト制で「早番・遅番」があるケースも。
長期休暇:お盆や年末年始
お盆・年末年始は、1週間前後になる所が多めです。
GWも暦どおり、または、途中の平日を休みにして長期休暇にする事業所もありますよ!
就労B型職員:急なお休みへの対応は?有給は取りやすい?
子どもの体調不良などで急きょお休みする場合、
有給は使える?それとも欠勤扱い?
結論からいうと、基本的には有給休暇(年次有給休暇)は労働者の権利なので、突発的な休みにも使うことができます。
ポイントとしては、
✅ 突発的な休みでも有給は使える
✅ 就業規則で「事前申請」とあっても、法的には当日でもOK
✅ ただし会社のルールや慣習に従ったほうがトラブルになりにくい
参考まで、うちの職場では、急に休む場合でも、朝スマホで連絡すればOK。
送迎担当の割り振りも、出勤メンバーで調整してくれますし、
「休むなら自分で代わりを探して」がないのは、メンタル的にめっちゃラクですね~。
もちろん、突発的な休みでも、有給休暇を使えますよ。
一方、事業所によっては人手不足で、急な休みや有給を取りづらいことも。
転職する際は、有給の取得実績や、急な休みを取る場合の雰囲気や連絡方法を確認できると良いですね。
※当記事の後半で、面接で確認したい「働きやすさを見抜くリスト」を紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。
さて。ここまで読むと、就労B型職員のしごとは「働きやすそう」ですが、
『残業』については事業所差が出やすいポイントなので、要チェックです!
就労B型職員の残業、実態は?(私の職場はほぼ残業ゼロだけど…)
就労B型事業所で働く職員に「残業」はあるのでしょうか。
答えは、事業所による、が正解です。
福祉の現場では、
- 利用者さんの急な体調不良やトラブル対応
- 関係機関との連絡や書類業務
- 行事やイベントの準備
といった予定外の仕事が発生しやすく、どうしても「勤務時間内に収めるのが難しい」現実があります。
しかし、実態としては、残業が発生しても「残業代が支払われない(=サービス残業)」ケースが少なくありません。
なぜサービス残業が起きるのか?就労B型職員の給与は「税金」だから
というの、就労B型の職員のお給料って「国や自治体からの給付費」でまかなわれているんです。
要するに、税金で運営されている仕組みなんですね。
で、この給付費は「定額制」。
つまり「職員が何時間残業したか」でお金が増えることはないんです。
その結果どうなるかというと――
運営費に余裕がない事業所だと、残業代を出す余力がなくなってしまう。
そのため、結局「持ち帰り仕事」や「サービス残業」で回している、なんてケースが出てくるんです。
就労B型職員のリアルな給料事情は、別記事にまとめてます👇

就労B型職員のサービス残業にハマりやすい“あるある”トリガー
就労B型でサービス残業が起きやすいシチュエーションを、ざっとあげてみますね。
- 納期前の内職対応:職員が巻き取って残業で仕上げる文化
- 送迎の遅れや延長:渋滞・急なイレギュラーで時間オーバー
- 記録の持ち帰り:ケース記録・日報を書く時間が取れなかった
- 会議やカンファが夕方固定:終業後の開催が常態
- イベント前後:外出行事・イベント出店の準備片付け
特に、利用者さんの内職は、納期や売上、工賃に関わるので、間に合わなければ職員が残業で仕上げなくてはなりませんし、
車での送迎は、交通事故や夕方の渋滞に巻き込まれたら定時に帰れないことも…。
うちの事業所では、「職員」は基本的にサービス残業はありませんが、
渋滞など突発的な出来事で残業した場合は、別の日に振替で、時間単位で早帰りさせてもらったりします。
経営者やサービス管理責任者(通称:サビ管)は、残った仕事を処理したり、終業後に打ち合わせを続けていることもあるようで、頭が下がります。
また、他の事業所から転職してきた同僚からは、前職では「サービス残業が常態化していた」と聞いています。
つまり、“うちはうち・よそはよそ”。見極めが必要です。
転職の黒歴史:面接で「残業なし」!? タイムカード事件簿
私も昔、事務職で転職した際、残業について「してやられたー!!」な経験があるんです。
当時、勤めていた会社の終業時間が遅かったので、もっと早い時間に帰れる職場に転職しようと思って、定時17時の求人を探して応募したんですね。
面接で残業の有無を尋ねたところ、社長と常務が「残業はありません」と断言。
晴れて採用され入社したのです。
ところが・・・
勤務初日。定時になっても、誰もが当たり前のように仕事を続ける中、
常務から「17時になったら全員分のタイムカード押しておいてね(^^)」のひと言。
…いや、わたしが全員まとめて残業カットするんかい?
ってか、「残業ない」って言ったの君だよね??
(はらわた煮えくり返り…そして目の前が真っ白に…笑)
この経験で学んだのは、
面接の“言葉”だけでは信用できない、ということです。
(シレッと嘘つく人いますからね~)
面接で“働きやすさ”を見抜く質問リスト
気になる求人に応募する際に、面接で勤務条件の確認をするときは、
単に「残業ありますか?」ではなく、『具体的な運用方法』を聞いてみましょう。
👇️たとえば、以下のような聞き方があります。
- 残業代は何分単位で支給ですか?(1分/15分/30分)
- 就業時間内に終わらない仕事は、残業で対処しますか?別の日に振替ですか?
- タイムカードは誰が、いつ押しますか?(本人が退勤時に押すのが原則)
- 日報やケース記録は勤務時間内に書けますか?(持ち帰りゼロ運用か)
- 土・祝の開所:出勤した分は必ず振替取得ですか?何日以内?
- 会議やカンファの実施時間は?(就業時間内か/業務外か)
- 突発休のとき:有給は使える?代替探しは必要?(チームで回す体制があるか)
- 職員同士の連絡方法は?電話・LINEの時間外対応はあるか?
いずれも就業規則/36協定の運用に関わる話です。即答が曖昧なら赤信号。
万全を期すために、『現地を確認する』方法もありますね。
たとえば、残業の様子をチェックするなら、定時に外から観察してみます。
- スタッフが元気に出てくるか?
- 定時以降に灯りがついていないか?
- 休日なのに出社している人がいないか?
“疑いベース”の行動は、引き寄せ的にはおすすめしませんが…。
40代未経験で『土日祝休み&週休3日の正社員』になった意外な方法
ちなみに、私自身は現在、『週休3日の正社員&土日祝休み』で働いています。
じつのところ、面接で具体的な運用方法を聞いたわけでもなければ、現地チェックもしていませんが、働きやすくて居心地の良い職場に出会えました。
しかも、週休3日の求人が出ていたわけじゃなかったんですよ…
どうやって『理想の職場』を引き寄せたのか?
詳しくはこちらでお話ししました。
まとめ
就労支援B型は、平日中心・残業少なめの働きやすい事業所もあれば、サービス残業が常態化している職場もあり、差が大きいのが実態です。
有給や急な休みの取りやすさも事業所次第。面接では「残業ありますか?」だけでなく、残業や代休の扱いなど、具体的な運用を確認してみましょう。
「家庭と両立しながら、定時で帰れる福祉の仕事」を探すなら、“仕組みがホワイト”な事業所を見つけるのが最短ルートです。