「就労支援B型の職員って、大変なのかな?」
「未経験でもできるって書いてあるけど、実際はどうなんだろう?」
私も最初はそんなふうに思っていました。
求人票を見れば「未経験歓迎」と書かれていますし、資格も不要です。
ただ、じっさいに就労B型職員として働き始めてみると、無知で困ったり、周りに迷惑をかけてしまったり、落ち込むことも多々ありました。
この記事では、福祉の仕事は未経験で、かつ40代で就労支援B型の職員になった私が、
「大変だったことや、戸惑ったこと、じっさいに失敗したこと」をまとめてご紹介します。
40代未経験で就労B型職員になって、「大変だった、戸惑った、失敗談」まとめ
40代で福祉未経験で就労B型職員に転職した私が、
大変だったことや、戸惑ったこと、じっさいに失敗したことをまとめて紹介します!
未経験で就労B型職員になって、大変だったこと ①車の運転業務
未経験で就労B型職員になって大変だったことは?と聞かれたら、
まずは、車の運転です!
地方や郊外では公共交通が少ないため、車での送迎や納品は大きなウエイトを占める業務になります。
私が特に大変だったのは、道を覚えること。
利用者さんのご自宅を回る「個別送迎」では、担当のルートが日々変わります。
「今日はAさん→Bさん→Cさん」
「明日はDさん→Kさん→Zさん」みたいに…。
普段あまり運転をしない私は、地理に疎く道順を覚えるのに精いっぱいで、はじめの頃は四苦八苦してました。
さらに、利用者さんの体調不良や用事で、急きょ送迎が変更になったり、
合間に納品業務が入ったりすることもありますので、
「今日は、送迎+納品で1日中運転してたな〜(´д`;)」なんてケースも珍しくありません。
慣れない道を、慣れない車で、運転するのも大変でしたね。
特に、ミニバンや福祉車両で、交通量の多い道路や細い路地に入るのは、最初のころは本当に緊張しましたし、
人を乗せて運転するプレッシャーも大きかったです。
一番大変だったのは、初めての道を運転しながら、利用者さんと会話もしなきゃいけなかったとき。
内心「ここで合ってるのかな…」とドキドキで、何を話してるのか気もそぞろ、半分パニックでした(笑)
▼送迎の仕事内容や大変さは、こちらで詳しくお話ししています。

未経験で就労B型職員になって、大変だったこと ②人の顔と名前を覚えること
他にも大変だったのは、利用者さんの顔と名前を覚えることです。
事業所の規模にもよりますが、利用者さんは数十人ほどいますし、しかも全員が毎日来るわけではありません。
「週2回だけ」「午前だけ」といった通所スタイルの方も多いので、昨日いなかった人が今日は来ていることも。
私は昔から、人の顔と名前を覚えるのが苦手で、最初は毎日が必死でした。
「この人…誰だっけ? 前に自己紹介したかな?」と焦ることもしばしば。
もちろん、今では全員の名前を覚えていますよ。
でも、いまだ咄嗟にお名前が出てこないことはありまして… それはもう、仕方ないですね(^^;
未経験で戸惑ったこと① 利用者さんとの接し方に困った
未経験で戸惑ったことと言えば、まずは
「利用者さんと、どう接すればいいのか」でした。
「普通に接して大丈夫」と先輩スタッフから言われても、その“普通”がわからない。
「変なこと言ってないかな」
「うっかり傷つけてないかな」
障がいや福祉に対して『無知』な私は、うっかり地雷を踏んでしまわないか、心配だったんです。
でも、じっさいに働くうちに気づいたのは、
障がいがあるなしに関わらず「人それぞれ」だということ。
元気な人も、静かな人も、たまに愚痴を言う人もいる。
私たちと同じく、性格も気分も一人ひとり違う。
そう実感してからは、肩の力が抜けて、自然にお話しできるようになりました。
未経験で戸惑ったこと② 利用者さんとの会話に困った
また、はじめの頃に戸惑ったこととして、
「利用者さんとは、何を話したらいいんだろう」
会話も難しいなと思っていましたね。
たとえば、送迎中にシーンとした空気になると、「何か話さないと…」と焦ってしまったり…
って、これは未経験だからと言うより、私のコミュ力の問題かもしれませんが(笑)
次第に気づいたのは、
「必ずしも、こちらから話しかけなくてもいい」ということ。
利用者さんの中には「静かに過ごしたい人」もいれば、「自分から話してくれる人」もいます。
相手のペースに合わせて、私は『聞き役』に徹すればいいんだ。
そう気づいてからは、無理に話さなくて済むようになり、気持ちもラクになりました。
未経験で戸惑ったこと③ 作業の「見守り」が難しい(⇄没頭しやすい)
他にも大変だったのは「見守り」です。
職員は、常に利用者さんの様子を見守り、周りに気を配る必要があるのですが、これが難しい。
というのも、私は自分で言うのもなんですが、「集中力が高い」人間で、ひとつのことに没頭しやすい特性があるんです。
この仕事を始めてからも、つい、検品や作業に集中してしまって、周囲の利用者さんの動きや異変を見逃してしまい、
他のスタッフがフォローに回ってくれたり、後からこっそり指摘されることがよくありました。
フリーランスのころは、私の集中力の高さは『長所』として働いたのですが、
福祉職員としては、『短所』でしかない(笑)
これには困りましたし、なかなかうまくできなかったですね〜。
今でこそ、多少は周りを見られるようになったものの、他のスタッフと比べると、まだまだだなぁと感じることが多いです。
▼就労B型職員はどんな働き方なの?仕事内容はこちら!

やらかしてしまった失敗談① 時間管理ができない!
最後は、就労B型職員として働き始めてから、実際にやらかしてしまった失敗談です。
私の場合は、なんと言っても『時間管理』です。これは失敗しまくりました(^^;;
送迎シフトは5分刻みで入ることが多いのですが、複数の利用者さん宅を回るため、時間管理はシビアです。
ところが、フリーランスから転職した私は、時計を見る習慣がなくて、
「気づいたらとっくに時間が過ぎてた!」とか
「他のスタッフが声かけてくれてギリセーフ」なんてことだらけ…。汗
今では、Apple Watchでタイマーを設定して、アラーム(バイブ)でお知らせするようにしています。
それでも、間違えるときは間違えるので、やっぱり時間感覚を身につけたいです〜(´д`;)
やらかしてしまった失敗談② 車の運転でヒヤッ!
運転では、特に最初のころは、ヒヤッとする場面が何度もありました。
たとえば…
- 細い路地で、反対側から他の車が来てしまって、お見合い状態になったり…
- バックで進入するときに、車体の真後ろを自転車がすり抜けて行ってびっくりしたり…
- 狭い駐車場で切り返しに苦労した末、車体をこすってしまったり…
などなど、
いずれも幸いケガや大きな事故にはならなかったのですが、
利用者さんを驚かせてしまったり、車体を傷つけてしまったりしたときは、とても落ち込みました。
今では、失敗を繰り返したことで、車の運転はより慎重に丁寧になったので、ヒヤッとする場面はだいぶ減りました。
気を抜いて注意がおろそかにならないように、
ハンドルを握るときは、落ち着いて心を穏やかに、『安全運転』を徹底しています。
就労B型の仕事は、『介護』より負担が少なく、働きやすいのも事実
ここまで、就労B型職員になって大変だったことや失敗談などお話しましたが、
それでも、同じ福祉の仕事の「介護職」と比べると、就労支援B型の仕事は身体的負担が少なく、働きやすいと感じます。
介護の仕事は、24時間365日のお仕事です。
身体機能の衰えた高齢者を介護するのは体力を使いますし、誤飲や転倒の可能性など小さな異変も見逃せませんから、常に気を張って見守る必要もあります。
一方の、就労B型の利用者さんは、「働くために通所している」方が多いので、自立して動ける方が多く、介助は最低限です。
職員の勤務時間も、平日の日中がメインですから、家庭と仕事を両立しやすい。
たしかに、未経験だと戸惑うこともありますが、慣れれば「続けやすい仕事」だと思います。
▼就労B型職員の1日はこちら!

今回お話ししたように、私も、福祉の仕事はまったくの未経験で、就労B型の世界に飛び込んだので、
知らなかったことがいっぱいで、たくさん迷惑もかけましたし、その都度、周りのスタッフに助けてもらいました。
言われたことは、素直にやってみる。
注意や失敗を、謙虚に受け入れ、改善する。
アラフィフ未経験の新人だからこそ、仕事や一緒に働く仲間たちに、丁寧に向き合っていきたいなと思っています。
まとめ
就労支援B型の職員は「未経験でもできる」とよく言われますが、実際に働き始めると
- 車の運転が大変
- 利用者さんとの接し方に戸惑う
- 時間管理に失敗しやすい
など、困ることは多々起きます。
でも、最初は誰でも同じ。
周りのスタッフにフォローしてもらいながら少しずつ慣れていけば、必ずできるようになる仕事です。
私自身も「失敗から学ぶ」の繰り返しで、落ち着いて働けるようになってきました。
未経験だからと怖がらずに、思い切って飛び込んで大丈夫!
失敗しても、それを素直に受け入れて改善できる人なら、きっと長く安定して続けられる仕事だと思いますよ。