子供も欲しいし共働きも続けたい。保育園に入るには点数による選考があって、どうやら保育園に優先的に入れる職種があるらしい。それって、本当なのかな?
保育園に入りやすい職業があるなら、転職や資格取得も検討したくなりますよね。
結論からいうと、
保育士は、保育園に優先的に入れます。
2017年、厚生労働省からの通知により、保育士は保育園の入園選考において特に配慮されるようになりました。これは「保育士不足を解消するために、保育士が働きやすい環境を整える」ことを目的としています。
保育士以外にも、以下のようなフルタイム勤務の職種は保育園に入りやすい傾向があります。
- 医師
- 看護師
- 公務員
- 教員
- シフト勤務のサービス業
これらは勤務時間が不規則または長時間であるため、「保育の必要性」が高く評価されるからです。
そして、保育園の優先順位が1番低いのは、
まだ何も仕事をしていない「求職活動中」の人です。
待機児童の多い地域で、求職活動中として保育園に応募したら、まず入園できる見込みはないでしょう。
どうしても保育園に入園したければ、「何かしら仕事をしている状態」で入園申し込みをすることです。
保育園に入れる可能性が高くなります。
在宅ワークやパートタイム、フリーランスなどでも、自治体の基準を満たしていれば加点対象となります。
就業証明書や業務契約書、収入証明などを提出できるよう準備しておくとよいでしょう。
保育園の点数稼ぎって何?保育園点数計算シュミレーションも
保育園と言っても、大きく2種類あります。
認可保育園は人気だが選考あり
認可保育園は、国や自治体の基準を満たしており、保育料も補助されるため人気が集中します。そのため、点数制による選考が行われ、希望すれば必ず入れるとは限りません。
認可外保育園は選考なし。ただし注意点も
認可外保育園は、施設基準や人員配置などで認可を受けていない保育施設です。選考はありませんが、保育料が高めである点や施設ごとの質の差が大きいため、事前の見学や調査が重要です。
点数制の仕組みとは?保育の必要性を数値化
認可保育園への入園選考では、自治体ごとに点数を設定しています。主な加点・減点要素は以下の通りです。
加点される要素
- フルタイムで働いている(特に週5日・1日8時間勤務など)
- シングルマザー・ファーザー
- 介護が必要な家族が同居している
- 低所得世帯(生活保護や住民税非課税世帯)
減点される要素
- 同居家族に子どもの面倒を見られる人がいる(祖父母など)
- 夫婦のどちらかが非就労
- 就労実績が短期間である
これらの要素を総合的に数値化し、保育園の必要性を判断するのが点数制です。
なお、点数の配点や評価基準は自治体によって異なるため、自分の自治体の「保育利用調整基準表」を確認することが大切です。
認可保育園の入園選考に利用される点数計算は、実に複雑です。
家庭の状況を点数で計算します。保育する子供の保護者の就業状況や、介護が必要な家族の有無などを点数化していきます。
例えば勤務時間が長いほど、保育園に入りたい度合いが高まりますよね。ですから、フルタイムで働く保護者は点数高めです。
逆に、親と同居している保護者の場合は、保育に協力してもらえると見なされ、減点されます。
また、シングルマザーや低所得世帯なども、子供を保育園に入れたい度合いが高めですので、加点されます。
主に、待機児童の多い都心部では、こうした細かな要件を元に保育の必要性を計算していきます。
そして、点数の高い人から子供を保育園に入れることが認められるのです。
これは応募倍率によるところもあり、何点なら保育園に入れるという保証はありません。
過去の情報などを参考にするしかないのです。
加点減点の条件は自治体によって異なりますが、
保育園点数計算シュミレーションでおおよその自分の点数を計算することもできますよ。
保育園に落ちたい人もいる。なぜ?育休延長するには不承諾通知が必要?
保育園に絶対に入れたいと熱心に保活するママがいる一方で、
「保育園に落ちたい」と考える人もいます。
それって、どういうことなのでしょうか?
保育園に落ちたいなら申込みしなきゃいいのに、と思いますよね。
落ちたいのに申込みするから倍率が上がってしまうのよ!とイラっと感じる人もいるでしょうね。
けれども、保育園に落ちたい人にも理由があるのです。
それは「育児休業の制度」によるもので
育休を延長するためには「不承諾通知」が必要となるからです。
妊娠~出産するまでは、子供が1歳になったら保育園に入れて、職場復帰しようと考える人が多いです。
だけど、いざ赤ちゃんが産まれると、
可愛くて愛おしくて毎日が楽しくて…と母性本能が全開になったり、
0歳や1歳の子供を保育園に入れるなんて可哀そうかもと感じたり、
もっと一緒に過ごしたい、やっぱり自分で子育てしたい…など、さまざまな心境を抱える人もいるのです。
でも、自己都合での育休延長は、なかなか会社に申告しづらいですし、中小企業など人手不足の職場では認められにくいものです。
そこで、「育休をもう少し延ばしたい」「1歳ではまだ保育園に入れたくない」と感じた保護者は、
あえて倍率の高い園に申し込むのです。
要は、「保育園に落ちた証拠=不承諾通知」が欲しいわけです。
保育園に入れなかったから職場復帰できないと言われたら、会社も育休延長を認めざるを得ないですからね。
一見矛盾しているように思えますが、これは制度を利用した正当な手続きなのです。
まとめ
保育園に入りやすい職種が存在するのは事実です。特に保育士やフルタイムで働く職業は、保育の必要性が高く評価されるため点数が高くなります。
また、保育園の種類(認可・認可外)や自治体による選考基準も大きく関わってくるため、自分の地域の情報をしっかり把握することが重要です。
保活を成功させるためには、
- 自分の働き方で何点になりそうかを把握する
- できる限り就労実績をつくる(在宅でもOK)
- 自治体の基準を確認する
この3点を意識して行動してみてください。
「仕事と子育てを両立したい」という想いが、しっかり届くように準備を整えていきましょう。あなたの保活がうまくいきますように!