保育園というと「親が働いている共働き家庭」が利用できるイメージですが、
専業主婦でも「うつ病」など病気療養中で子供の世話が難しい等のケースでは、子供を保育園に入園させることが可能です。
保育園は、保育に欠ける子供たちを受け入れる施設とされているため、必ずしも親が働いていないと預けられないわけではありません。
とはいえ、うつ病や適応障害など外見上からはわかりにくい精神的な病いを抱えている場合、
まわりのママたちに「働いていないのにずるい」と思われるのでは?と不安に感じる方もいるかもしれません。
待機児童の問題もあるのに、「働いていない自分が子供を入園させてもいいのか」と感じることもあるかもしれませんね。
病気や療養中の保育園利用は、国で決められ運用されている制度です。家族の助けにもなる行政支援ですので、積極的に利用したいところです。
そうは言っても、まわりの目は気になってしまいますよね…。
そこで今回は、
- 専業主婦で保育園ずるいって思われる?もし聞かれたらどう答えれば?
- 働けない罪悪感…福祉サービスの『就労支援』を知っていますか?
- 朝起きられない…うつ病で保育園、送り迎えどうしてる?
についてお話します。
「専業主婦で保育園ずるい」の声はごく一部。もし聞かれたらどう答えれば?
保活激戦区ともなると共働きフルタイム家庭でも子供を預けるのが難しいほど、保活は大変です。
そんなご時世の中、「働いている人が利用できる保育園なのに、なぜ専業主婦が利用しているのか、ずるい」と言う人も中にはいるのは事実。
しかし、そのような声を上げる人はごく一部であり、保育園の定義を理解出来ていない人がほとんどです。
周りにずるいと思われそうで不安なとき、
あなたの病気やプライベートな配慮について、まわりに打ち明ける必要はありません。
周りの人から「なんで働いてないのに保育園に預けてるの?」など聞かれたら受け答えに困りそうな方は、
『軽く流せるフレーズ』をいくつか持っておくと良いです。こちらの記事を参考にしてください。

就労であろうと病気であろうと、「家庭で保育するのが難しい」ということは事実です。
あなた自身がしっかり療養するためにも、子供がいない間に体をゆっくり休めたり、ぐっすり眠ったりすることの方がとても大切です。
「うつ病だけど働いていないから保育園に預けるべきではない」
そう自分で思い詰めるのではなく、自分と子供、そして家庭を守るためにも、保育園に頼ってみてください。
働けない罪悪感…福祉サービスの就労支援B型で『ゆっくり働く』のも一つの方法
「子どもを保育園に預けているのに、自分は働いていない…」
そんなふうに感じて、罪悪感を抱いてしまう方も少なくありません。
ですが、病気療養中は無理にフルタイムで働く必要はありませんし、まずは心と体を回復させることが一番大切です。
その一歩として選択肢に入れてほしいのが、就労継続支援B型事業所の利用です。
B型事業所は、障害や病気を抱える方が「自分のペース」で働けるように支援してくれる場所です。
一般的な企業のようにノルマや出勤義務があるわけではなく、週に数時間からでも通うことができます。
例えば、軽作業(内職や清掃)、パソコンを使った仕事、手工芸など、事業所によって仕事内容はさまざまです。
体調に合わせて「今日は1時間だけ」「体調が良い日は少し長めに」と調整できるので、無理なく社会とのつながりを持てます。
さらに、利用料は基本的に無料(所得に応じて一部負担あり)で、交通費や昼食補助が出る事業所もあります。
金銭的に大きな収入になるわけではありませんが、
「家から出られた」「誰かと話せた」という体験そのものが回復の助けになることも多いのです。
「いきなり働くのは不安だけど、少しずつ社会復帰の準備をしたい」
そんな方にとって、B型事業所はとても安心できるステップになります。
利用方法については、お住まいの自治体の障害福祉課やハローワークに相談するのが一般的です。
主治医の診断書が必要になる場合もありますが、
まずは地域の相談窓口で「B型事業所を検討したい」と伝えれば、手続きや流れを案内してもらえます。
朝起きられない…うつ病で保育園送り迎えどうしてる?ファミサポ活用も
うつ病を患っていると薬の副作用で眠くて朝起きられなかったり、昼夜逆転の生活が続いたりすることもあることでしょう。
うつ病で朝が起きられず、保育園の送り迎えが難しい。
そのような時は、自分一人で抱え込むのではなく「ファミリー・サポート・センター」などを利用するのもおすすめです。
ファミリー・サポート・センター(通称ファミサポ)とは、子育ての助け合いができる制度です。
保育園の送迎や急用ができた際に、子供を地域の方に預けることができる公的ネットワークです。
見ず知らずの人にお願いするのは不安かもしれませんが、ファミサポは自治体が運営しています。
預ける側の会員さんには事前講習やサポートもあります。
普段の連絡・予約なども専門スタッフさんが間に入って対応していただけるので安心して使えます。
もちろん、ファミサポは、親が働いているかいないかにかかわらず、子供のいる家庭であれば誰でも利用することができる制度です。
1時間数百円などお金はかかってしまいますが、このような制度を利用することで、自分自身も安心することができますし、体を休めることにもつながります。
保育園の送迎だけファミサポをお願いすることもできますよ。
自治体によって利用金額・申込方法など詳細は異なってくるので、お住いのファミサポについてぜひ確認してみてくださいね。
まとめ
うつ病を患っていて専業主婦で保育園を利用していると、まわりの人の目が気になることもあると思います。
ずるいと思われないかなど不安になるかと思いますが、そのように思う人はごく一部です。
まわりに病名を公表する必要もありません。
薬の副作用で、保育園の送り迎えが難しい場合などもあるかと思いますが、ご自身の体調とお子さんのことを一番に考えましょう。
就労B型やファミサポなど、公的な支援を調べてみるのも良いでしょう。
精神疾患は症状などがどうしても目に見えないため社会に理解されないこともあるかと思います。
まわりのことは気にしない、といってもなかなか難しいですよね。距離を置くのも一つの手かと思います。
不安や罪悪感を持ってしまうと、さらに悩んでしまうこともあるため、自治体の制度などを利用しながら、頑張りすぎない子育てを模索してみましょう。