イヤホンをしながら読書する目的や理由は人それぞれですが、主に3つ考えられます。
- 集中したい(雑音をカットしたい、没頭したい)
- タイパを上げたい(ながら聴きやスキマ時間の活用)
- マルチタスク力を磨きたい(複数の作業を同時進行する能力を身につけたい)
以上の3つです。
今回は、イヤホンやヘッドホンをしながら読書する時間を充実させるコツや
本を読みながらマルチタスク力を磨く3つの方法、について詳しく解説します。
【イヤホンしながら読書】集中力を上げたいなら、音楽ではなく『無音』がおすすめ
イヤホンを使用しながら読書する多くの人は、音楽やラジオを聴きながら本を読むことを好みます。
しかし、本を読んでいるときは、脳の『言語野(ことばの理解や表現をつかさどる脳の部位)』が活性化しているため、音楽やラジオの内容によっては、逆に集中力を削いでしまうことがあります。
あなたが読書中にイヤホンを使いたい理由が、「読書に集中したい・話し声や雑音をカットしたい」のであれば、イヤホンのノイズキャンセリング機能を使って『無音状態』にするのがおすすめです。
ここでは、なぜ無音が集中に良いのかについて解説します。
脳の余分な処理を軽減
ラジオや音楽は脳の処理能力を必要とします。無音であれば、脳は文章によりフォーカスしやすくなり、理解度も向上します。
没頭力や想像力を高める
無音の状態は静謐で穏やかな雰囲気を生み出します。これが没頭力や想像力を高め、読書体験を充実させます。
周囲の雑音や話し声をカットできる
イヤホンを使うことで『読書に集中したい・話し声や雑音をカットしたい』のであれば、AirPods ProやBOSEなどイヤホンのノイズキャンセリング機能を使って『無音状態』にするのがおすすめです。
ノイズキャンセリング機能は、カフェやファミレスのように、他人の会話が気になる場所で特に便利です。話し声や雑音など外部の騒音をシャットアウトでき、読書に集中しやすくなります。
外音取り込みモードで調整
完全な無音状態が苦手な人は、イヤホンの『外音取り込みモード』を調整してみましょう。
自分に話しかけられた声は聞こえる、店内アナウンスや車が近づいてきたら気づけるなど、周囲の音がどの程度聞こえるかをイヤホンで調整できるため、安全に読書に没頭できます。
読書中の集中力を最大限に引き出すためには、周囲や自分の状況に合わせてイヤホンの音の有無を調整すると良いです。無音の方が本に集中できるか、それとも特定の音楽が効果的か、試行錯誤してみましょう。
イヤホンで音楽やラジオを聞きながら読書するメリットデメリット
ここからは、イヤホンで音楽やラジオを聞きながら読書するメリットデメリットについてまとめます。
イヤホンで音楽やラジオを聴きながら読書するメリット
- 集中力向上: 音楽やラジオが周囲の騒音を遮断し、読書に集中しやすくなります。駅やファミレスなど雑音が多い場所や、静かな環境で過ごすことが難しい場合に有益です。
- リラックス効果: 選んだ音楽のジャンルやラジオの番組によっては、リラックス効果が生まれ、ストレスが軽減されることがあります。
- 時間の有効活用: イヤホンを使用することで、同時に音楽やラジオを楽しむことができ、時間の使い方が効果的になります。
イヤホンで音楽やラジオを聴きながら読書するデメリット
- 注意散漫: 選んだ音楽が適切でない場合、注意が散漫になり、読書の理解力が低下する可能性があります。
- 適切な選曲の難しさ: 人によって読書中に聴きやすい音楽は異なるため、適切な選曲を見つけるのが難しいことがあります。
一般的に、邦楽(日本語の歌詞)やラジオパーソナリティのトークは、読書と同じ脳の領域(言語野)を使用するため、読書の妨げになりやすいです。(その逆に、ラジオがかかっている方が読書しやすい状況もあります。後ほど解説します。) - 書籍のジャンルにおける相性: 本の内容やジャンルによって、「BGMがある方が心地いい」「無音の方が頭に入りやすい」など、感じ方に違いが出る場合もあります。
たとえば、小説やエッセイ、漫画のように、ストーリーを楽しむ本であれば音楽を聴きながら楽しめる人でも、ビジネス書や実用書など内容を理解する必要がある書籍を読む際は、音楽やラジオがうっとおしく邪魔に感じることがあります。
【選曲のヒント】イヤホンしながら読書おすすめの音楽やラジオ
無音が苦手だったりBGMがある方が落ち着くなど、音がある環境が好きな人は、読書に合う音楽やラジオを選んでみましょう。以下、読書に合う選曲をシチュエーションに合わせてアドバイスします。
洋楽やインストゥルメンタル音楽の活用
洋楽や歌詞がないインストゥルメンタル音楽は、注意散漫を防ぎつつ集中力を高めるのに適しています。
ただし、英語を理解できる人は洋楽であっても歌詞が頭に入ってきてしまうため、何を言っているかわからない外国語の歌を選ぶと良いでしょう。
読書に集中したいのに周りの声がうるさい時は、ラジオやポッドキャスト
カフェで静かに読書するつもりが、隣の席に座っている人達がうるさくて集中できない…なんて残念なことありますよね。
ラジオのトークやポッドキャストの会話は、周囲の雑音や話し声を打ち消すのにぴったりです。軽い背景音が本を読むのに合うと感じる人もいます。
自分の好みが1番大事
必ずしも、読書用・勉強用のBGM音楽が正解というわけではありません。リラックスミュージックはかえって眠くなってしまう、という人もいるでしょう。
たとえば、ロックやEDMなど激しい音楽の方が気分が上がって本を読みやすいと感じるのであれば、それがあなたにとっての正解です。自分の好みや気分に応じて曲を選びましょう。
タイパ重視で「ながら読書」なら、オーディオブックを活用
近年、タイパ(タイマーパフォーマンス)を重視する人々が増え、その一環としてイヤホンをつけながら読書することが一般的になっています。
ここでは、スキマ時間を活用して読書する方法やオーディオブックでながら聴きのすすめについてお話します。
本を読みながらできること:オーディオブックでながら聴き
タイパ重視で読書するには、聴く読書である『オーディオブックの活用』が最適です。
- 効率的な読書タイムの確保: オーディオブックはイヤホンやスピーカーを使って聴くことができ、移動中や家事の最中などスキマ時間を使って読書タイムを作れます。
1.5倍速や2倍速など音読のスピードを上げることで、忙しい日々でも効率よく大量の本を読了できます。 - 聴覚を刺激し頭の回転が速くなる: オーディオブックは耳からの情報摂取を通じて脳を刺激し、思考力や集中力を高めます。
スマホやテレビの視聴など視覚優位となりがちな生活で、音声による情報処理は視覚に比べて負担が少なく、脳の柔軟性を促進し頭の回転を良くします。 - 朗読の質が向上: 一部のオーディオブックは有名な俳優や朗読家が朗読しており、その質の高さが聴き手の体験や想像力を豊かにします。
ながら読書やオーディオブックの活用は、タイパを意識する上で効果的です。
スキマ時間を有効に使い、物理的な本だけでなくデジタルな形式も取り入れることで、忙しい日常でも読書を楽しむことができます。
本を読みながらできること:スキマ時間でマルチタスク力を磨くコツ
本を読みながらマルチタスク力を磨くこともできます。ここでは、マルチタスクを向上させる読書のアイディアについてお話します。
本を読みながらできること:スキマ時間の読書でマルチタスク力を磨くコツ
- やりたくない仕事や家事の合間: 気が乗らない仕事や家事の合間に、短い時間で読める本を手に取りましょう。自分の好きなジャンルや作家さんの本を読むことを、一種の『ご褒美』にするのです。
「見開きページを読んだら次のタスクを行う」など、読書と小さなステップを組み合わせることで、やりたくない仕事や家事がはかどるようになります。 - 薄い本を持ち歩いて語学学習: 英語が苦手な人は、英語の絵本や児童書など、子供向けの洋書を大量に読む多読トレーニングがおすすめです。
海外の本はペーパーブックなど薄い本も多く、通勤や通学時の持ち運びに便利でスキマ時間を使って読み進めやすいです。 - 筋トレやストレッチしながら読書: 体を動かしながら本を読むことは、頭と身体を同時に動かし活性化できるため一石二鳥です。
インターバル(短い休憩時間)を使って読書と筋トレを交互に行うことを繰り返すことで、集中力のオン・オフが上手にできるようなります。
歩きながら本を読む3つの方法も合わせてどうぞ!
以上のように、読書でマルチタスク力を磨くことは、日常生活をより豊かに充実させることにもつながります。
まとめ
イヤホンを使って読書する理由や目的は、
-
- 集中力向上
- タイパの向上
- マルチタスク力の向上の
の3つが挙げられます。
集中力を高めるには、ノイズキャンセリング機能を活用し無音にするのが効果的です。
タイパを重視するなら、オーディオブックがスキマ時間の効率的な読書に役立ちます。
読書でマルチタスク力を向上させる方法で、仕事や家事のやる気を出したり、語学学習や運動習慣を身につける相乗効果も期待できます。
あなたの読書タイムをより快適に充実させてください。